もう歩き疲れて腰を下ろして
震える膝を叩き付けるこんなものかと
烏が啼いて陽は沈み往く
開き直ってこのまま一休み

周章てる程に加速度を付け
流れてしまう時間のスピードって奴が
何故だか今は子守唄の様
心地良く頬を撫でる

暁の空消えかけた星明かり
古びたアスファルト落ちる影は濃さを増す
薄衣越しの朧な景色が
次第に明瞭と形を成すに連れ
自ずと視えるは道

もう探し尽くして見付けられずに
強張る指を無力な自分をじっと見詰める
季節は移り年老いてゆく
開き直ってそのまま微睡む

求める程に背中を向けて
離れてしまう幸運の女神って奴が
何故だか今は見守るかの様
すぐ側に錯覚だろうが

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